結論:第4世代iPad Air(iPad Air 4)でも動作はスムーズ、ただしよくアプリが落ちる。
Blackmagic Designは2022年12月22日、DaVinci Resolve for iPadを配信開始。
iPadに最適化されているため、デスクトップ版とは一部UIの変更、機能が削減されていますが、カラーページとカットページの機能はデスクトップ版とほとんど違いはありませんでした。
また、デスクトップ版Davinci Resolve 18のプロジェクトファイル(drp、dra)とも完全に互換性があり、iPad版でも読み込みや作成することが可能。複数ユーザーとの共同作業もできるとのことです。
動画素材はiPadの写真アプリ内だけでなく、「ファイル」を通じて外付けSSDなど外部メディアに保存している素材も読み込むことができます。
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など。
DaVinci Resolve for iPadの特徴
- カットページは編集用。カラーページは12.9インチiPad Proディスプレイ向けに最適化。
- M2チップ搭載のiPadではUltra HDのProResのレンダリング性能がこれまでの最大4倍の速度に改善。
- DaVinci Resolve Studio for iPadはApple Neural Engineをサポート。
- DaVinci Resolve 18プロジェクトファイルと互換。
- Blackmagic Cloudを介した複数ユーザーによるコラボレーションに対応。
- H.264、H.265、ProRes、Blackmagic RAWメディアファイルのサポート。
- iPadのストレージ、写真ライブラリ、iCloudのクリップをサポート。
- 外付けUSB-Cディスクからのクリップの読み込み。
- Apple Pencil、Magic Trackpad、Magic Keyboard、Smart Keyboard Folioを使用可能。
- Apple Studio Display、Pro Display XDR、AirPlayディスプレイを介した外部モニタリング。
- M1チップ搭載の12.9インチiPad Proは、HDRをサポート。
- iPadOS 16以降と互換。
Studio版との差別化


Davinci Resolve for iPadはダウンロードは無料。Studio版の機能(一部のエフェクトなど)を使おうとすると、プレビューもしくはダイアログで教えてくれます。それ以外は無料で使えます。ちなみにStudio版の価格は15,000円。
エフェクトはデスクトップ版と同じ


プリセットのテロップやトランジションだけでなく、OpenFXやオーディオFXもデスクトップ版と同じように使用することが可能。
対応機種は?
iPadOS 16.0以降、およびA12 Bionicチップ以降を搭載したiPadに対応しています。リリース前はiPad miniは画面サイズの制約で非対応とされていましたが、一応インストールはできるとのこと。ただ画面サイズが狭いため、編集し辛いかもしれません。
M1・M2チップ搭載機と非搭載機とでは機能が異なる?


私が所持しているiPadは、A14 Bionic(多分搭載メモリは4GB)が搭載されたiPad Air 4です。書き出せる動画の解像度はフルHDまでとなっており、M1・M2で使用できるモーションエフェクト機能など一部機能が削減されていました。
縦向きの動画に黒枠

デフォルトでは縦向きの動画を編集しようとすると周囲にかなり大きな黒枠が表示されます。これは書き出した動画にも表示され、黒枠を隠そうと動画を拡大しても上記画像のプレビューのようにクロップされてしまいます。

タイムライン設定で、「フォーマット」、「出力」共に「センタークロップ:リサイズなし」に設定することで画面いっぱいに表示させることができました。
Speed Editorを使う方法
Davinci Resolve for iPadでSpeed Editorを使用する場合は、最新版のファームウェアにアップグレードする必要があります。
アップグレード方法は以下のとおりです。
- PC版DavinciResolveのバージョンを18.1.2にする
- DaVinci Control Panelsを起動する
- パソコンとSpeed EditorをUSBで接続
- DaVinci Control PanelsのフロッピーアイコンをクリックしてSpeed Editorのファームウェアアップグレードを行う「Version 1.4.4」
- アップグレード後、USBを外してiPadとSpeed EditorをBluetooth接続
- iPad版DavinciResolveを起動自動でSpeed Editorが認識される
外部フォントを読み込む方法
動画ではファイルアプリで「Davinci Resolve」>「Fusion」>「Fonts」に外部フォントを入れる方法でご紹介していますが、Fusionタイトル以外のタイトルはこの方法では外部フォントが認識しません。※他の方法は思いつきません。
言語変更方法
デフォルトでは言語が「Auto」になっています。


もし英語など他の言語にしたい場合は、iPadの設定画面にあるDavinci Resolveの「言語」より変更することができます。
【小ネタ】Edit・Fusion・Fairlight・デリバーページを表示させる方法

こちらの記事で解説しましたが、キーボードショートカットを使うことで本来表示されないEdit・Fusion・Fairlight・デリバーページを表示させることが可能、しかもデスクトップ版同様に実際に使うこともできます。
動作の安定性は?
iPad Air 4+Davinci Resolve for iPadで編集しました。
iPad Air 4ではフルHDの動画素材であればタイムラインはスムーズに動作するのですが、動画を読み込む時やちょっと引っかかってしまうとすぐ強制終了する症状を確認しています。
この動画を作る際に10回ほどDavinci Resolveが落ちました。
ただ、落ちてもオートセーブである程度最新の状態に戻りますし、起動も数秒程度なのであまり苦に感じなかったです。
それよりM1・M2チップではないiPad Air 4でDavinci Resolveが触れただけでも嬉しかったです。