SwitchやPS4などテレビゲームをキャプチャできるのはパソコンだけと諦めている方。
朗報です。
実はお手持ちのAndroidスマートフォンでもキャプチャすることができます。
(iPhoneは仕組み上できないのでiPhoneユーザーは対象外です)
しかもアプリによってはYouTubeやTwitchなどのライブ配信も行えます。
今回は安価なキャプチャカードと「USB Camera」を使って誰でも簡単に
テレビゲームをスマホでキャプチャできる方法をご紹介します。
RTMP設定すればライブ配信も可能∠( ‘ω’)/
TVゲームのキャプチャに必要なもの
Androidスマートフォンorタブレット(iPhone・iPadは非対応)

ウェブカメラが認識するAndroidスマートフォン(OTG接続が可能なもの)であれば機種・メーカー問いませんが、オススメはXiaomiのスマートフォン「Redmi Note 9S 6GBモデル」。
SoCにSnapdragon720G搭載しており、5,020mAhの大容量バッテリー。
液晶ディスプレイは6.67インチと大画面で解像度はFullHD+。
アウトカメラには標準、広角、マクロ、深度測定用と4つカメラを搭載で、
3万円以下(グーシムセラーだともっと安い)で買えるといったコスパ最強スマホです。
このスマホがとても安定しており、ゲームキャプチャするのにおすすめです。
(原神など最新のスマホゲームも遊べますよ)
【スマートフォン】
Google Pixel 4a、Redmi Note 9S、LG V20 Pro、Alcatel Idol4、Xperia XZ1、NEXUS5、
Rakuten Mini
【タブレット】
Lenovo YOGA Smart Tab10
【スマートフォン】
◎Galaxy S10+・・・映像がカクつく、音がスローになるとの報告あり。
◎AQUOS Serie SHL25・・・古い端末のため画質を下げないとキャプチャが安定しない。
【タブレット】
動作確認された方はどのスマホで使えたかTwitterやコメントで報告していただけると助かります。
ビデオキャプチャカード+USB変換アダプタ

最近Amazonなどで急に出回りだした安価なビデオキャプチャカード。
大体1,000円~3,000円くらいで売っており最大1080p出力に対応しているのが魅力。
ただし、1080pだとフレームレートが30fpsまでのものが多いため、
720pでキャプチャすることをオススメします。
後、スマートフォンに接続するためのUSB変換アダプタを用意する必要があります。
今のスマホはUSB端子がType-Cとなっているので、
USB3-AからCへ変換するアダプタを用意しましょう。
キャプチャカードによっては変換アダプタが付属している場合もあります。
ちなみにこのビデオキャプチャ、
音声は1チャネル16ビット、96000Hzとモノラル音質でステレオのような臨場感はなく、
音質はまずまずな感じです。
HDMIケーブル

ゲーム機とキャプチャカードを繋ぐ為に必要です。
ゲーム機


コピーガードが掛かってないHDMI出力可能なゲーム機を用意しましょう。
ニンテンドースイッチは無印とLite版がありますが、
Lite版は映像出力機能が搭載していませんのでドックがついた無印Switchを用意ください。
また、この記事で紹介している内容はPS4 Proでも動作確認済みです。
セッティングしてみる
1.スマホにUSB Cameraをインストールする
USB Cameraには無料版と有料版が存在します。
有料版には画面上に広告が表示されなくなるほか、
「ピクチャインピクチャ」のサポート、「ビデオをロック画面に表示」や
「接続後に自動記録」などの追加機能があります。
まずは無料版で動作確認し、気に入ったら有料版を買うことをオススメします。
2.HDMIケーブルをビデオキャプチャカードに接続


ビデオキャプチャカードにHDMIケーブルを接続します。
その際にUSB側は変換アダプタを装着しておきましょう。
3.USB Cameraに権限を許可する
初回起動時に権限の許可を求めてくるので、全て許可してください。
「このUSBデバイスにデフォルトで使用します」のチェックの有無はどちらでも構いませんが、
別アプリでもキャプチャカードを使用する場合はチェック入れると切り替えが面倒だったりします。
(この設定は後で外すこともできます)
4.ゲーム機をHDMIケーブルで繋ぐ


後は、ゲーム機をHDMIケーブルで繋ぐとスマホ画面にテレビゲームの映像が映ります。
基本画面でできること


全画面表示
プレビュー画面(映像が映っている所)をタップすると全画面、通常画面と切り替えることができます。
録画ボタン


右下の赤い丸ボタンを押せばメニューが開き、IP Camera Server(ネットワークカメラモード)、Record(録画)、Snapshot(静止画撮影)を行うことができます。
なお、録画した映像は音声付きで収録されます。
(音声収録は接続機器の環境によりますがビデオキャプチャカードの場合はHDMI経由での音声が収録されます)
ゲーム実況されている方は別途ボイスレコーダーなどを用意して編集で合成するか、
マイク端子付きのビデオキャプチャを使うことで実況動画も録ることができます。
Motion Detection


After turning on Motion Detection, USB Camera will auto record video and store when motion is detected, you can also watch them from Web. Video recording will auto stop when motion could not be detected within 15 second. Please make sure your device has enough space to store video and place the device in a stable place before start.
【日本語訳】
モーション検知をオンにすると、USBカメラは動画を自動録画し、モーションが検知されると保存します。Webからも視聴できます。 15秒以内に動きを検出できなかった場合、ビデオ録画は自動的に停止します。開始する前に、デバイスにビデオを保存するのに十分なスペースがあることを確認し、デバイスを安定した場所に置いてください。
監視カメラみたいなことをする時に使える機能です。
ゲーム録画用として使用する場合は使用することはないでしょう。
ADJUST


映像の色調補正などを行うことができます。
DEVICES


使用しているデバイス名が表示されます。
各種設定


縦に3つ並んだ丸ボタンを押すと画面解像度の切り替えや回転、詳細設定を行うことができます。
Safely Eject
キャプチャカードの接続を解除する時に使います。
これをせずにキャプチャカードを外しても問題ない場合が多いのですが、
たまに再度接続ができなくなることもあるので、
外す時はSafely Ejectを押してから行うことをオススメします。
Settings
詳細設定を行うことができます。
設定画面の各機能については項目が多いため別のページで紹介しています。
Size
映像の解像度を変更することができます。
(最大30fpsまでのようですが720pの場合、何故か60fpsで録画されました)
Audio Settings
オーディオを選択することができます。
(変更する項目が無ければ特に操作する必要はありません)
Flip Horizontally
映像を水平方向に反転します。
Flip Vertically
映像を垂直方向に反転します。
Device Infos
接続デバイスの情報を表示します。
Enter background
USB Cameraをバックグラウンドで起動します
(Pro版)Picture In Picture


USB CameraをPIP表示します
試しに録画してみた
USB Cameraとキャプチャカードで試しに録画してみました。
使用しているスマートフォンはRedmi Note 9S 6GBモデル。
動画ではSettingsのCustom MP4 Bitrateを有効にしBitrateを18Mbpsに設定しています。
1080p30fps / 18Mbpsで録画
使用しているキャプチャカードが1080pの場合30fpsまでとなっているため、
高解像度ではあるもののフレーム抜けによりややカクつきのある感じになっています。
720p60fps / 18Mbpsで録画
1080pよりも解像感に欠けますが、使用しているキャプチャカードは720pの場合は60fps出力に対応しているため、滑らかな映像を録画することができます。
ただ、ちょいちょい音が飛ぶのが気になる所。
Custom MP4 Bitrateを無効にした状態だと音飛びしないので、
スマホの処理が追いついていないだけかもしれません。
遅延具合は?
こういうキャプチャカードは遅延が気になる人もいると思いますが、
パソコンで使っているよりも圧倒的に低遅延でほとんど気にならないレベルです。
スプラトゥーン2をスマホ画面で見ながらプレイしてみましたが、
バトルに影響が出るほどではないかと思います。
ただ、僅かな遅延が気になる人もいるかもしれませんので、
その場合はスプリッターと呼ばれる映像分配器と、
ゲームプレイ用モニターを用意することをおすすめします。
私が5年使っているHDMIスプリッターです
(最近は品質が悪くなっているようで評判よくないですが・・・。)
RTMP設定すればパソコン不要でYouTubeライブ配信が可能
USB CameraのRTMP設定をすればパソコンや別途追加機材不要でスマホだけでニンテンドースイッチやその他HDMIに接続している機器の映像をYouTubeライブ配信することができます。
(RTMP対応ライブ配信サービスであればYouTube以外でも配信可能)
また、スマホ側にマイクを繋げることで実況音声も重ねることができます。
(ただし音量調整はできないのでご注意を)
ゲームの音を聞きつつ実況音声を重ねる場合はマイク付きイヤホンを使うことをおすすめします。
USB CameraでYouTubeライブ配信を行う方法
1.YouTube Studioのライブ配信画面(エンコーダ配信)に記載されているストリームキーとRTMPをメモする


コメントやライブ配信状況を確認するためYouTube Studioの画面はパソコンやタブレットで見ることを推奨しますが、RTMPの設定だけであればスマホ版Google ChromeからPCモードでYouTube Studioのライブ配信画面を表示することができます。
2.YouTubeライブのRTMP情報をUSB Cameraに登録する
3.IPカメラサーバーモードでライブを開始する


ライブ配信を開始するには画面右下の赤ボタンを押した後、
「IP Camera Server」を押し「RTMP Push」を押すと配信が始まります。
逆に終了する時は「IP Camera Server」を終了し暫く待てばYouTubeライブが終了します。
何時間経っても配信が終わらない場合はYouTube側で配信を終了してください。
総評


今までテレビゲームのキャプチャはパソコンしか行えないと思っていましたが、
UVC規格のビデオキャプチャカードを使えば、
スマホでもテレビゲームのキャプチャが行えることに驚きました。
しかも、ハイスペックなスマホでなくても3万以下で買えるミドルスペックスマホで、
キャプチャカードやUSB Cameraなどのアプリを使えば十分にキャプチャすることができるので、
お金もあまり掛からず、ゲーム実況の敷居が低くなったのではないでしょうか。
もし、皆さんの中で「パソコンはないけどテレビゲームのプレイ動画を録りたい」という方は、
チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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